さーて！秩父駅にやってまいりました！

秩父と言えば、最近はアニメ『あの花』の舞台となったことから、聖地巡礼のファンの方が多く訪れています！

駅にもアニメのキャラのイラストがたくさんありましたね！

そうですね！

あと秩父と言えばやっぱり「秩父夜祭」ですね！

これからおじゃまする「秩父神社」の例祭で、12月1日から6日にかけて行われています！

行ったことあります！

夜祭も提灯で飾られた山車がとても綺麗ですよね！

はい、そうなんです！

京都の祇園祭、飛騨の高山祭と並んで「日本三大曳山祭」に数えられています。

ただ！「関東一の祇園」と称される熊谷の「うちわ祭」もスゴいんですからね！！！！

分かりました分かりました（笑）。

毎年、7月20日から22日まで開催中！！！！

分かりましたって！（笑）

すいません、つい（笑）

さて、秩父駅から秩父神社に歩いて向かう間に、秩父ゆかりの偉人「秩父氏」をちょこっとご紹介しましょう！

え、秩父さん？

地名そのままですね？

まぁ、そうですね（笑）。

秩父を本拠地としていた秩父氏はかつての武蔵国、現在の埼玉県と東京都を支配下に置いた強力な武士の一族で、源頼朝さんに頼りにされて、鎌倉幕府の創立にも貢献しているんです！

え！スゴいー！

知らなかったです！

あのー、昔の武士って地名を苗字にするのが普通なんですか？

良い質問ですね！！

武士の方々の上の名前は元々は「平」とか「源」とか「藤原」とかに限られていました。

でも限られていたら、みんな名前が被ってきてとても分かりづらいですよね？

確かに、みんな似たような名前になっちゃいますね。

そこで、自分が治める地域の地名を取って名乗り始めたんです。

これが「苗字」の始まりです！

え！そうなの！？

秩父一族も、元々は平家の出身なんですけど、秩父地域で力をつけていったので「秩父」を名乗り始めたというわけです。

平家っていうと、平清盛さんとか？

そうですそうです！

ちなみに、平将門さんは聞いたことあります？

あれ、都市伝説の人？

まぁ、そうですね（笑）。

東京の大手町にある「平将門の首塚」は、どかそうとすると、関係者が亡くなったり、色々な悲劇が起こるという都市伝説がありますね。

あ、じゃあ知ってます！

「平将門の乱」を起こしたことで知られる将門さんは西暦900年前後の平安時代中期の方なんですが、この地域に力を持った秩父氏の初代の平将恒さんは、将門さんの孫に当たる人物です！

へ～、そうなんですね～！

さて、秩父氏のお話は一旦ここまでにしましょう！

お目当ての「秩父神社」に到着しましたよー！

こんな街中にあるんですね！

そうなんですよ。

古くから秩父の方々に信仰されてきた神社で、創建はなんと2100年以上前の紀元前と言われています！

紀元前！？すごい歴史！

2100年以上、この地域の総鎮守として祀られていて、先ほどご紹介した秩父氏も深く信仰していたみたいですよ。

創建したのは秩父地方を開拓した神様の「知知夫彦命（ちちぶひこのみこと）」で、ご先祖様の「八意思兼命（やごころおもいかねのみこと）」を祀ったことに始まるそうです。

そのご先祖様は、何の神様なんですか？

八意思兼命は、知恵を司る神様です！

え！こちらもあやかりたい！

確かに知恵、欲しい（笑）！

ちなみに、八意思兼命の他にも、秩父神社を創建した知知夫彦命（ちちぶひこのみこと）や、秩父氏が信仰した北斗七星に深く関係する天之御中主神（あめのみなかぬしのかみ）、昭和天皇の弟である秩父宮雍仁親王が祀られています。

人の神様が祀られているんですね！

じゃあ、秩父神社のご利益は何なんですか？

秩父神社のご利益は“学業成就”と“縁結び”だそうですよ！

縁結び！？

よし！しっかり拝んでおこっと！！！

私もです！！！！！

（笑）

こちらの本殿は1592年に、徳川家康さんの寄進によって建てられたものです！

あ、家康が建てたんですか！

はい！

ちなみに家康さんは寅年の寅の日、寅の刻に生まれたと言われているので、本殿の正面には、家康さんゆかりの虎の彫刻が施されています！

ホントだ！虎がたくさんいる！

さぁ、では本殿をグルッと一周してみましょう！

変わった彫刻がありますので！

え、なんだろ～。

はい、まずはコチラ！「三猿」です！

見ざる、聞かざる、言わざる！？

あー、日光東照宮にもあるやつ？

いえ、秩父神社の三猿は、“よく見て、よく聞いて、よく話そう”です！

「お元気三猿」と呼ばれています！

えーなにそれ！！！

あ、本当だ！

日光東照宮と同じ家康さんゆかりの神社なのに、なぜか真反対の三猿になっていて面白いですよね！

カワイイ～！

さて続いてはコチラですよ～！

本殿の裏にある「北辰の梟（ふくろう）」です！

これもカワイイ～！！

なんで梟なんですか？

先ほど、天之御中主神（あめのみなかぬしのかみ）という神様が祀られていると言いましたが、この神様は、北極星を中心とした北斗七星の信仰に関する神様です！

北斗七星と言えば、北に現れる星です。

この梟は、北を向いて、祭神にゆかりの深い北斗七星を見守っているというわけです！

なるほど～！

あと、梟の体の向きをよく見てください。

体の向き？

あ！体は本殿の方を向いてる！！

そうなんです！

北斗七星だけでなく、本殿の御祭神も守っているんです！

えらい梟ですね！

さて、続いてはコチラに来てください～！

コチラの彫刻は「つなぎの龍」といいます！

おー！かっこいいですね～！

つなぎの龍は、日光東照宮の「眠り猫」を彫ったという、江戸時代初期の伝説的な彫刻師である左甚五郎さんが手がけた作品だと言われています！

眠り猫、見たことある！

全国各地に甚五郎さんの作品と言われるものがありますが、その一つに、熊谷にある国宝「妻沼聖天山」の本殿の「鷲と猿」もありますよ！

ぜひ熊谷の聖天様にもお越しください！！！

分かりました分かりました（笑）。

度々、失礼いたしました（笑）。

さてさて、つなぎの龍をよく見ると、何かに絡まっていませんか？

あ、鎖がからまっていますね。

実はこれには、ある伝説が残されています。

その昔、秩父神社の近くの池で龍が暴れたという噂があった後、この彫刻の下に水溜りが出来ていたといいます。

そこで、この龍の彫刻に鎖をしたところ、龍は現れなくなったそうです。

その伝説があることから、「つなぎの龍」と呼ばれています！

へ～！おもしろ～い！

だから鎖で繋がれているんですね～。

では、グルッと本殿を一周した後は、秩父神社名物の水占みくじをやりましょうか！

おみくじを水に浮かべると、占いの結果が出て来ますよ～。

楽しそう！

おー！やろうやろう！

あそこの、樹齢400年以上と言われる御神木の大銀杏の下にある水に浮かべましょう！

は～い！

さぁ、結果はどうでしょうか！

あー！俺、大吉だー！！！

「恋愛」が“盛り上がる”って！

おー！良かったですねー！！

でも「結婚」は“目先の幸せにとらわれるな”って…。

大吉なのに…（笑）。

それでは、美味しいコーヒーが飲めるお店があるので、そちらにご案内したいと思います！

イェーイ！

そのお店に行くまで、秩父氏のお話の続きをしながら、ちょっと街ブラしましょう～。

良いですね～！

さてさて、先ほどの秩父氏の話、覚えてます？

えっと、初代の人が将門さんのお孫さん？

あ！そうですそうです！

では、その続きからお話ししますね～！

は～い！

秩父氏は、2代目から本格的に「秩父」という名字を名乗り始めて、「秩父氏館」を拠点に領地を拡大していきました。

鎌倉幕府が出来るちょっと前、4代目の秩父重綱（ちちぶしげつな）さんの時には、現在の埼玉県と東京都の一円に勢力を伸ばして、全国でも有数の強力な武士団になりました！

そんな強かったんですね！

はい！

ちなみに「秩父氏館」の跡は、現在は「吉田小学校」になっていて、受付をすれば、学校内の史跡や石碑を見学することも出来ますよ。

小学校が、昔は武士の館だったんですか！すごい！

遺構はほとんど残っていないんですけど、校庭には樹齢800年以上と言われる大ケヤキが立っています。

それはかなりの老木ですね！

秩父氏が館を構えていた時はまだ芽が出たくらいだったかもしれませんね。ところが秩父氏は、鎌倉時代以降は、一族同士の争いで一気に衰退してしまいます。

ただ、安土桃山時代には、末裔の秩父孫次郎という武将が、あの北条氏邦さんに仕えていますよ！

出た！氏邦さん！

氏邦さんの大事な家臣だったみたいで、「鉢形城」には秩父孫次郎さんが守っていたと言われる「秩父曲輪」と呼ばれる場所が伝えられています。

え！そうなの！？

鉢形城の時に言ってくださいよ！（笑）

すいません（笑）。

という事で、まとめますと、「秩父氏」は平将門さんを先祖に持つ、平安時代末期に武蔵国一円に勢力を伸ばした武士の一族です！

そして、その一族から源頼朝の鎌倉幕府の創立に貢献した人がたくさんいました！

歴史を動かしたその一族の故郷が、ここ秩父だったというわけです！

なるほど～！

あ、お話をしているうちに、オススメ店に辿り着きましたよ～！

わーい！